水道事業の拡張事業
創設
本市の水道事業は、昭和5年10月に計画給水人口5,000人、1日最大給水量625立方メートル/日をもって創設認可及び昭和6年9月25日有限責任丹波市町上水道購置利用組合設立認可を得て、昭和6年10月に通水されました。
第1次拡張事業
通水後、本市に教祖を祀る天理教の布教は全国津々浦々におよび、祀拝する信者も激増の一途をたどり、本市内における天理教本部附属宿所などが設備されました。このことから本市の人口が増加し、昭和30年3月に計画給水人口35,000人、計画1日最大給水量9,800立方メートル/日及び給水区域の拡張を柱とした第1次拡張事業が認可され、目標年次を昭和40年度と定めました。
第2次拡張事業
文化生活、環境の向上により遂年需要水量は増大し、昭和37年8月2日には第1次拡張事業の計画1日最大給水量であった、9,800立方メートル/日を上回る11,216立方メートル/日を給水しました。これに伴い市内中心部は、水圧の低下となり随所において断水する事態がおこりました。さらに天理教80周年記念行事が昭和47年1月26日から2月18日まで営まれ信徒が国内外から多数帰参され、大和観光宗教都市としての都市区画街路も完成し各種工場誘致も行われ、これらのことから予想される人口増加に対応するために、目標年次を昭和45年度とする計画給水人口45,000人、計画1日最大給水量15,300立方メートル/日とする第2次拡張事業の認可を得ました。
第3次拡張事業
年々増加する水需要に対応するために自己水源の拡充が必要となりました。しかしながら、創設以来の豊井浄水場系統の水源である布留川表流水の取水がかんがい用水の余剰水をもってこれに当てられている関係上、かんがい期の天候事情により取水不能の危険があるため、地下水にその水源を求めざるを得なくなりました。このことから、深井戸を掘りその原水を集合するポンプ場を築造し各浄水場へ送水することと、市内に布設する老朽管(石綿セメント管)の布設替を柱とする第3次拡張事業の認可を昭和41年12月に得て、目標年次を昭和50年度、計画給水人口82,000人、計画1日最大給水量36,300立方メートル/日とする事業を行いました。
第4次拡張事業
市内の発展は年々著しく、住宅団地の急激な増加に伴い使用水量も増加しました。また、宗教都市ということで、信者は年々増加の一途をたどり、四季の例祭時の一時的な人口増により水需要は激増しました。 これらのことから、今後の都市計画に沿った住宅、工場団地への給水計画が必要となり、目標年次を昭和55年度、計画給水人口87,000人、計画1日最大給水量52,200立方メートル/日とする第4次拡張事度、計画給水人口87,000人、計画1日最大給水量52,200立方メートル/日とする第4次拡張事業の認可を得ました。昭和49年には奈良県営水道の受水を開始し、天理ダムからの取水に伴う豊井浄水場の浄水施設10,000立方メートル/日の増設を昭和49年度から50年度にかけて行い安定供給に努めました。
第5次拡張事業
昭和47年3月31日に認可を得た第4次拡張事業を昭和53年度に完了し、安定供給を行っていましたが、未給水区域の要望により内馬場地区及び下仁興地区の一部を給水区域とする第5次拡張事業を行うこととなりました。この事業においては、計画給水人口75,000人、計画1日最大給水量66,000立方メートル/日と見直しを行い認可を得ました。また当該事業において奈良県営水道の受水地を南地区(園原町地内)に設け、水道事業を充実し安定した給水の確保を行いました。
第6次拡張事業
奈良県営水道の水源である大滝ダムの完成が遅れるために前回認可の計画水量が、昭和67年度(平成4年度)まで受水できなくなりました。このため廃止の予定であった杣之内浄水場を改修し、深井戸(地下水)の増設でこれに対処することとなりました。第6次拡張事業は、奈良県広域的水道整備計画等関連する諸条件を考慮し、昭和70年度を目標年次として、杣之内浄水場の浄水施設(6,000立方メートル/日)の改修及び計画給水人口67,700人、計画1日最大給水量67,600立方メートル/日への見直しを柱としています。
第7次拡張事業
平成2年4月天理市総合計画が決定され、それに伴い上水道の未普及地域(東部山間地域)の解消と既存簡易水道(2簡易水道)の廃止統合を図り安定した給水の確保及び地域の活性化を図るために、目標年次平成12年度、計画給水人口85,000人、計画1日最大給水量71,000立方メートル/日とした第7次拡張事業を平成3年4月8日付で認可を得て事業を遂行しました。第7次拡張事業は、平野地区と東部山間地区に分け、前期事業(平成4年度~平成8年度)と後期事業(平成9年度~平成12年度)との事業区分により行いました。平野地区においては、土地利用計画に基づく副都心計画及び市街化区域の整備促進計画等による人口増加に対応するために、配水管幹線整備、水圧一定制御、水質の常時監視などを行うこととしました。これらの多様化する水道施設や杣之内浄水場の管理を一極に集中させ監視制御を行う中央管理センターを豊井浄水場内に建設し、施設の効率的運用や安全迅速で効果的な水運用を図り、安定した給水体制の確立を行いました。東部山間地区においては、東部山間地域の振興を図ることを目的とした市の活性化事業及び民間企業による産業振興事業等に給水をすることと、未普及区域への給水により既存簡易水道(上入田及び小野味)の廃止統合をすることを目的とし、東部山間全区域への給水の確立を目指しました。 平成9年7月には福住町の一部において給水を開始し、順調に事業を進め平成12年度末には福住校区全域に給水を開始しました。
更新日:2021年03月05日