新地方公会計制度FAQ よくある質問集
新地方公会計制度について、よく寄せられる質問を、Q&A形式でまとめています。
公会計って何ですか?なぜ今公会計を取り上げるのですか?
公会計とは官庁会計とも言われ、国及び地方公共団体で行われている会計のことを言います。一般会計、特別会計及び公営企業会計の3種類からなり、会計の方法については法令により定められています。 「地方公共団体における行政改革の更なる推進のための指針の策定について」の中で第3に地方公会計改革(地方の資産・債務管理改革)を掲げています。
これまでの公会計と違う点は何ですか?
現金主義・単式簿記を特徴とする今までの会計制度に対して、新地方公会計制度では発生主義・複式簿記といった企業会計手法を導入し、ストック(どれだけの資産を蓄えているか)やフロー(資金がどのように動いたか、その流れ)を明らかにします。
民間企業の会計と同じということですか?
民間の企業会計的手法を取り入れますが、地方自治体は営利目的の事業を行っていないなど民間企業会計の考え方とは違う部分もあります。
新しい公会計制度では具体的にどのようなことをするのですか?
今までの普通会計ベースでの財務書類作成に加え、市の一般会計と特別会計、上下水道局などの関連団体の会計も含めた連結ベースの財務書類4表(貸借対照表・行政コスト計算書・純資産変動計算書・資金収支計算書)を作成します。
財務書類(財務4表)ってどんなものですか?
- 貸借対照表(バランスシート/BS)
市の資産と、その資産がどのような財源で賄われてきたかを表します。資産と負債という「ストック」の面から、市の財政状況を明らかにします。 - 行政コスト計算書(民間企業会計での損益計算書にあたる/PL)
市の行政サービス提供のために使われた費用と、使用料・手数料などの収入を対比する表です。 - 純資産変動計算書(NW)
市の純資産(資産と負債の差)がどのように増減したのかを明らかにします。 - 資金収支計算書(CF)
1年間の資金の動きをみる表です。(1)行政サービス、(2)資産形成、(3)財務活動に関する収支を明らかにします。
新しい公会計制度を導入すれば、これまでの会計処理は行わなくてもいいのですか?
これまで地方自治体で行われていた会計処理は、「現金主義会計」(現金の出入りを記録していくもの)、「単式簿記方式」です。これは地方自治法で定められているもので、今後も引き続き行われます。新しい財務書類4表はそれらを補完するものとなります。
新しい公会計制度を導入すると、天理市の何が分かり、何が変わり、何が良くなるのですか?
この制度で作成する財務書類から、市の現状が把握できます。また、正確な情報を市民の皆様に公表することで、分かりやすく透明性のある説明が可能となります。その情報の整備過程では、資産・債務の適切な管理効果が得られ、より効率的な行政運営に生かされていくことになります。
更新日:2021年03月05日