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旭化成建材の杭工事に関する天理市対策本部コメント

旭化成建材の杭工事に関する天理市対策本部コメント

                                平成27年11月16日                                    天理市      今般、旭化成建材の杭工事不正に関し、本市火葬場『天理市聖苑』においてデータの流用が確認されたことは、不特定多数の市民が利用される公共施設であり、また故人を遺族の皆さまが送る厳粛な施設であることに鑑み、本市として、極めて遺憾とするところです。  本件については、11月9日、施工業者(株式会社竹中工務店)より杭データに流用があったと判断されるとの第一報とともに、建物の現状検査の結果ゆがみや傾き等がみられない旨の報告がありました。  また13日には、施工時に工事の監理業務を行った会社を通じ、データ流用があった杭は支持層に達していると判断される旨の続報がありましたが、施設の運営管理の責にある本市として、施工業者の報告を精査することを含め、安全対策に万全を期す必要があるとの判断から、市対策本部(本部長:並河健 天理市長)を設置いたしました。  本日(16日)、市対策本部は、施工業者より本件に係る謝罪を受けた上で、ヒアリングを実施したところ、下記の説明がありました。  本市としては、データ流用があったとみられる杭が支持層に達しており、杭の沈下に起因すると思われる建物躯体に異常は見られない旨の業者側説明には合理性があり、直ちに施設の安全性には不備がないと判断したことから、施設の運営を差し止める等の措置は当面取らない考えです。  ただし、施設利用者の皆さまの安全確保は最重要課題であることから、データ流用があったと見られる杭の周辺を中心として、現在の位置から躯体の沈下の有無を定点確認することをはじめ、建物の安全性を継続的に検査し、結果を公表することと致します。また、本件に関し特定行政庁(奈良県)を通じて新たな措置の要請等があった場合には、適切に対応して参ります。   【施工業者からのヒアリング結果(11月16日)】 1 杭データの流用について  施工業者及び旭化成建材株式会社の調査の結果、本件施設の地上2階建物の杭59本の内2本について、施工時の電流計データが酷似していることから、いずれか1本について、データ流用があったと判断した。データ流用に至った経緯については、施工業者より旭化成建材株式会社に現在確認中なるも、いずれか1本のデータ紛失によるものと思われる。 2 データ流用の杭が支持層に達していることの判断について  本件建物の計画に際し、計4カ所でボーリングによる土質調査を行っており、その結果、建物敷地は、概ね水平な地盤構造の上にあり、全体として約11メートル~12メートル以深に支持層が存在している。データ流用があったと見られる杭の長さは、12メートルと13メートルであり、杭頭レベル(杭の最上部の地下深度)から計算して、双方の杭とも先端は地下14メートルに達しており、支持層に十分に貫入していると判断される。 3 建物の現状について  杭データに流用があったと判断し、改めて本件施設の状況を確認したところ、杭の沈下に起因すると思われる点、すなわち建物外構と外壁の乖離、ひび割れ、床の傾斜、柱の歪み、建物接合部分の段差や開き、周辺地盤の沈下などは見られなかった。 (了)  

更新日:2021年03月05日