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乳幼児の育児をされている方へ

乳幼児健診で確認している成長発達について

天理市では乳幼児健診を実施しております。「成長や発達の確認をしたい」「成長や発達の疑問はどうしたらいいのか」「ちょっとした育児の相談は誰にしたらいいのか」など、疑問や不安に思われておられる方も多いと思います。

そこで、まず健診で確認していることや、成長発達、よくある育児の心配事について知っていただけるページを作成しました。普段の育児にお役立て下されば幸いです。  

乳幼児健診とは

母子保健法に基づき、天理市では4か月児、10か月児、1歳9か月児、3歳児の方へ健診を実施しています。

「成長発達は順調か」「何か病気が隠れていないか」「育児されている方が不安や心配を抱えていないか」「育児されている方が気付かれていない成長や生活の困りごとはないか」などについて、医師、歯科医師、保健師、発達相談員、看護師、栄養士、歯科衛生士が保護者の方とともに確認します。

成長発達には個人差があるので、健診項目がクリア出来なくても、必ずしも課題や問題があるということではありません。今後、どのように成長発達を見守っていけば良いかという見通しを立て、発達を促すためにはどういうことをすれば良いかなどをアドバイスさせていただきます。  

4か月健診

生後4か月までは、頻回の授乳やおむつ交換に追われたり、なぜ泣いているのか眠ってくれないのかわからなかったりと、毎日忙しく大変な日々だったと思います。

少し落ち着いて来たでしょうか? 4か月くらいになると、体重が出生時の約2倍になり、首もしっかりしてきて、抱っこもしやすくなってきたのではないかと思います。 また、日中3時間ぐらいは起きているようになり、おめめが合うとにっこりとほほ笑んでくれることに嬉しくなったりして、保護者の方も少しホッとでき、ますます愛しさが増してきている頃かと思います。  

健診のポイント

「体重が増えているか」「首がすわっているか」「視線が合い、動くものを追うか」「声を出して笑うか」「”うっくんうっくん”などの声を出すか」  

こんな時はご相談ください

「授乳間隔があかない」「体重が増えない」「首がすわらない」「視線が合わない」「便秘がひどく機嫌が悪い」「抱っこしにくいと感じる」「マタニティブルーが長引いている気がする」「 (保護者が)イライラする」「夜眠れない」「うつうつする」など  

よくある質問

質問:毎日便が出ないんですが

回答: 2~3日便が出なくても、体重増加に問題なく、いつも通りにおっぱいを飲んで機嫌が悪くなければ便秘ではなく心配いりません。 でも、2日以上の排便がなくて機嫌も悪いならば、綿棒にベビーオイルをつけ、1センチメートルほど肛門に入れ10秒ほどゆっくり回して刺激をして便が出るよう手助けしてあげてください。癖にならないかと心配はしなくても大丈夫です。 1週間以上排便がない時や、便が固く肛門が切れて出血する場合は、受診をお勧めします。  

 

質問:湿疹がなかなか治らないんですが

回答: 生後2か月ごろより乳児湿疹が出る赤ちゃんが多いようです。 薄くせっけんを指先の腹につけて、優しく優しく円をくるくる描くようにして洗い、清潔にしてください。その後、保湿をしっかりしてあげるとだんだんと自然に治まってくることが多いです。 ジュクジュクしていたり、赤みが強くなっていったり、かゆみが強くて機嫌が悪い時は受診をお勧めします。この時期に軟膏の力を借りてでも皮膚の炎症を抑え、しっかりした皮膚バリアを作っておくことが、今後強い皮膚ができる土台になると言われています。

 

質問:おばあちゃんが果汁を飲ますよう言ってくるのですが

回答: 現在は、赤ちゃんに果汁をあげることはお勧めしていません。果汁を飲むことで、身体の発育に必要な母乳やミルクを飲む量が減ってしまうためです。育児方法も時代とともに進化してきているんですね。

10ヶ月健診

この頃になると、ハイハイも盛んで、さらにつかまり立ちをするなど活動範囲が広がり目が離せなくなってきていると思います。また、「まんまんまん…」「パパパパパ…」などのお喋りが増えたり、昨日までパクパク食べてくれていた離乳食も、ご機嫌が悪いとお口を頑として開けてくれなかったりと、ずいぶん意思がはっきりとしてくるようになってきます。さらに、人見知りも出てきて、「ママしか駄目」となりお母さんの負担が増えて大変な反面、お父さんは寂しい思いをしたりすることもあります。  

10ヶ月健診のポイント

「ハイハイ(膝ばい)をするか」「自分でつかまり立ちをするか」「小さいものをつかめるか」「誘いかけるとバイバイや上手上手(ぱちぱち)などを喜んでするか」「大人が指さした方を見るか」「まんまんまん、ぱぱぱぱぱ、などのお喋りをするか」「人見知りがあるか(あったか)」「後追いをするか」「褒めたら喜んだり、”メンメ”と注意すると一瞬神妙な顔つきになったりと大人の言っていることをわかっているような様子があるか 」 

こんな時はご相談ください

「体重が増えない」「寝返りをしない」「自分からお座りをしない」「お座りが不安定」「視線が合わない」「夜間しばしば起きるなど、生活のリズムが定まらない」「(保護者が)イライラする、夜眠れない、気持ちがうつうつする」など  

よくある質問

質問:歯が生えてきません

回答:歯の生える時期はとても個人差が大きく、1歳過ぎてから生える方もおられます。歯の生える順番も様々です。かわいい歯が生えてきたら、赤ちゃん用の歯ブラシで1~2回ちょんちょんと歯に触れるようにして、楽しく「歯みがき遊び」をしてみましょう。  

 

質問:おばあちゃんの家に行くたびに大泣きします

回答:いつも一緒にいる人とそうじゃない人の区別がつくようになってきた成長のあかしです。 早いと1歳を過ぎる頃に落ち着いて来ると思いますので、それまではおばあちゃんの家でもママが抱っこして、「おばあちゃんだよ」「大丈夫だよ」などと声かけをしてあげてください。ママがおばあちゃんと楽しそうにおしゃべりしていると、その様子を見て「怖いけど大丈夫」とだんだんわかってくるようになります。おばあちゃんなど周りの人にも、今、人見知りが激しいことを伝えておくと、お互いに気をつかうことが少なくなるかもしれませんね。  

1歳9か月児健診

1歳6か月の時に健診をしている市町村が多いですが、天理市では個人差も考えてこの時期に実施しています。1人歩きができるようになり、椅子の上に乗って物を取ろうとしたり、行動範囲が広がり、目が離せなくなりますね。ママ、パパ、まんま、わんわん、にゃんにゃん、ブーブーなど色んなお喋りをするようになってきます。 赤ちゃんから幼児への移行期で、自我が育ってくるため、激しい駄々こねをして保護者の方が育児ストレスを感じることも増えてくる時期です。  

1歳9ヵ月児健診のポイント

「1人歩きができるか」「3つ以上の有意味語が出ているか」「視線が合うか」「保護者とのやり取り遊びを楽しめるか」「歯磨きや生活リズムが整いつつあるか」  

こんな時はご相談ください

「体重が増えない」「1人歩きができない」「視線が合わない」「名前を呼んでも振り向かない」「育てにくいと感じる」「(保護者が)イライラする、夜眠れずつらい、うつうつする」など  

よくある質問

質問:食欲がありすぎて困っています。おなかもポッコリしています。

回答:便通が良くて体重増加に問題なければ、気にされることはないと思います。食事の大きさ・固さを工夫したり、おやつを煮干しや表面を焼いたおにぎりなど噛みごたえがあるものにしたりすると、かみかみをしっかりしてくれて、おなか持ちも良くなるかもしれませんね。  

 

質問:なかなか断乳ができません

回答:必ずいつまでにおっぱいをやめければならないということはありませんが、幼児食が進んで、牛乳などを飲めているようなら、栄養源としてのおっぱいは卒業できる時期です。断乳を進めていっても良いかもしれませんね。1歳を過ぎると、我も育ってくるため、どんどんおっぱいを卒業しにくくなります。優しく声をかけてもらう、抱っこして背中をトントンしてもらう、声かけで気持ちを逸らしてみたりするなど、おっぱいでなくても気持ちが落ち着く経験を積むことをまずはやってみましょう。そして、保護者の方が心身共に余裕がある時に、家族で協力し合ってチャレンジしてみてください。だいぶ言われていることを理解してきているなら、カレンダーなどにしるしをつけて、「この日になったらおっぱいバイバイだよ」などと予告してあげても良いかもしれません。  

3歳児健診

走ったり飛び跳ねたり、三輪車をこげるようになったり、活発に行動できるようになってきます。 何でも自分でしたい気持ちが膨らんで、自己主張の激しさに保護者の方が育児ストレスを感じることも多くなってきますね。幼稚園や保育所に通っていると、お友達に興味をもって一緒に遊んだり、ごっこ遊びを楽しめるようになったりしてくる時期です。  

健診のポイント

「視線が合い、会話をすることが出来る」「自分の苗字と名前が言える」「自分の思いを言葉で伝えようとする」「ごっこ遊びを楽しもうとする」「丸を書くことができる」「大きい、小さいがわかる」「階段を上ることができる」  

こんな時はご相談ください

「極端な人見知りや場所見知りがある」「落ち着きがない、よく迷子になる」「視線が合わない」「かんしゃくが激しく声かけが入りにくい」「(保護者が)イライラしたり、夜眠れない、気持ちがうつうつする」など  

よくある質問

質問:トイレトレーニングが進みにくいです。

回答:3歳でおむつが外れていないと焦ってしまいますが、心配しなくても大丈夫です。尿意を感じることはできるようになってきますが、コントロールする力はまだまだこれからのため、遊びに夢中になっていたりすると間に合わない場合も多いようです。間に合わなくても叱らず、トイレの間隔を見て、長く行っていないなら誘ってみましょう。うまく出来たときには思いっきり褒めてあげましょう。

 

質問:小食でなかなか食べてくれず、毎日の食事づくりが苦痛です。

回答:食事づくりは毎日のことで、一生懸命作っても食べてくれなければ本当にがっかりしてしまいますね。体格が身体発育曲線内に入っていて、元気で遊んでいればそのうち食べるようになると信じて長い目で見守っていきましょう。少食だと、少しのお菓子やジュースでも満腹になり、次の食事が食べられなくなることがあります。それらに気をつけつつ、無理強いしないで楽しい雰囲気で食事の時間を迎えたいですね。  

 

心配や不安なことがあれば、いつでも保健センターにお電話くださいね。 天理市保健センターの電話番号は、0743-63-9276です。ぜひ、電話帳への登録をお願いします。なお、長野県佐久医師会が制作・監修されている「教えて!ドクター」ホームページにわかりやすいリーフレットがたくさんあります。 天理市から送付している発達の目安のリーフレットも、こちらのものを使用させてもらっています。興味のある方はアクセスしてみてくださいね。

お問い合わせ

健康推進課 健康推進係
〒632-8555 奈良県天理市川原城町605番地
電話 0743-63-9276
メールフォームによるお問い合わせ

更新日:2023年11月21日