市議会意見書決議
産業廃棄物処理施設の設置に反対する意見書 近年、経済発展や消費生活の高度化に伴い、産業廃棄物の発生は著しく増大し、質的にも多種多様化している。一方で、廃棄物の処理においては、産業廃棄物最終処分場からの溶浸出水から有害物質が検出されるなど、各地でトラブルが頻発し、廃棄物処理に対する住民の不安や不信感を招いている。
天理市においても、苣原町地内で産業廃棄物処理施設(最終処分場)が計画され、奈良県知事に対してその設置許可の申請がなされている。計画中のこの施設は、本市の水道水源である天理ダムの上流という不適切な立地条件であることから、市民の間に強い設置反対の声があがり、本市議会でも、平成10年5月に「産業廃棄物最終処分場設置を否認する決議」をしたところである。
このたび、本市では、計画地周辺の地質と水質の両面から施設が天理ダムに与える影響調査を専門家に依頼し、その結果、計画中の施設では場内に有害物質が混入されれば、地下水を通じて天理ダムが汚染される可能性は否定できないという指摘を得た。以前から危惧されていたとおり、最終処分場からの環境汚染の危険性が具体的に立証されることとなった。
よって、天理市議会は、改めて天理市苣原町産業廃棄物最終処分場設置については、反対するものである。
以上、地方自治法第99条第2項の規定により意見書を提出する。 平成12年9月22日
天 理 市 議 会
更新日:2021年03月05日