区長連合会請願書

産業廃棄物処理施設設置反対に関する請願書 天理市川原城町605番地

（天理市自治振興課内）

天理市区長連合会 会長　飯田　　靖

　　　　 　　紹介議員 　　紹介議員

　 奈良県議会議長様におかれましては、益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。平素から県政発展にご尽力され、また天理市に対しましても、種々ご配慮を賜り厚くお礼申し上げます。

　 さて、天理市苣原町地内では、安定型産業廃棄物最終処分場の設置が民間業者により計画され、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づく施設設置許可申請が、奈良県知事に提出されております。この施設は、天理ダムの上流に立地し７万市民の水道水源を汚染する危険があることから、市、市議会及び区長連合会が一丸となって、その設置に強い反対の意志を表明してまいりました。

　 このたび、天理市は、専門家に依頼され、地質、水質の両面から当該施設設置が周辺環境へ与える影響を調査されました。その結果、施設計画地に降った雨水は、廃棄物層から地層に浸透し地下水として苣原川を通り天理ダムに流入する地質形態であること。そして、雨水が廃棄物層を通過する際に、有機性腐敗物や重金属、環境ホルモン等の有害物質が溶出することが考えられること。また、有機物濃度の高い原水を水道水として取水することから、塩素による浄水過程で発生するトリハロメタンが増加し、飲料水からの発癌性が高くなるとの指摘がなされました。

　 今回の調査結果から明らかになったように、貴重な自然環境が汚染の危険にさらされ、飲料用水源の安全性を脅かす事態は容認することができません。奈良県議会議員の皆様方におかれましては、天理市民の総意をお汲み取りいただき、最大限のご配慮を賜りますようお願い申し上げます。 　　平成１２年９月８日 　 奈良県議会議長　　杉村 寿夫 様