黒塚古墳竪穴式石室
黒塚古墳竪穴式石室
竪穴式石室全景と遺物の出土状況
竪穴式石室は長さ約8.3メートルと長大なもので、人頭大の川原石と板石を用いて合掌式の石室を作っていました。石室の中央部には木棺を安置する粘土棺床があり、粘土棺床や棺内の鏡の位置、朱の状況などから北頭位で遺骸が置かれたようです。
石室内から出土した遺物は、棺内遺物として画文帯神獣鏡1面と、その両脇に刀剣類が置かれていました。
棺外遺物は、木棺と石室壁面の間に立てかけるように置かれた鏡群、刀剣類などがあります。
鏡は三角縁神獣鏡が合計33面あり、木棺を北半分コの字形に取り囲むように置かれています。
石室は大規模な盗掘を受けていましたが、副葬品などは埋葬された当時の状況を保存していました。
黒塚古墳の築造された時期は3世紀後半頃と推定されます。
更新日:2022年02月10日